1.引越のたびに増え続ける家電のリモコン
2.リモコンを集約させる手段を調べてみた
①ソニーのHUIS REMOTE CONTROLLER
②GlamoのiRemocon WiFi IRM-03WLA
③ラトックシステムのスマート家電コントローラREX-WFIREX2
④LinkJapanのeRemote mini
3.最近話題のAIスピーカーも可能性があるかも?
⑤LINEのClova WAVE
⑥GoogleのGoogle Home
⑦AmazonのAmazon Echo
4.まとめ
1.引越のたびに増え続ける家電のリモコン
引越しをするたびに増えていくモノがあります。それは家電のリモコン。あらゆる家電がリモートコントロールできるようになってきました。
テレビやDVD/ブルーレイ、オーディオ、エアコンから照明まで。一度、リモコンを数えてみるとわかると思います。
ちなみに我が家にあるリモコンはケーブルテレビの操作リモコン、DVD/ブルーレイ、エアコン、照明4つ分、扇風機の7つ。扇風機は夏だけですが、多くのリモコンが部屋の中に散らばっています。いざという時にリモコンが見つからなくてイライラすることも多く、「一つにまとまらないかなぁ」と思っています。
ネットで調べてみると、「リモコンを一つにまとめたい」の要望は多いようで、各社が対応する端末や仕組みを提供しているようです。個別に見ると「どれもよさそう」と感じますが、統一した基準で比較分析してみました。
今回の評価の基準は
「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコンを一つにまとめられること」
「価格は安い方がいい」
この基準に則って4つの商品を比較してみました。
2.リモコンを集約させる手段を調べてみた
それぞれについて詳しく見てみましょう。
①ソニーのHUIS REMOTE CONTROLLER
(画像はamazonのページから借用しました)
- ソニーの新規事業創出プログラムから始まってクラウドファンディングにも成功したという商品です。
- 家電リモコンを登録することで、電子ペーパーを使った専用端末一つで家電全般を操作できるようになります。
- プリセットされている対応家電も多いようです。(対応家電メーカーのリスト http://huis.jp/remote-controller/supported-manufacturers.html )
- 税込27,950円という価格は他と比べて高いですし、リモコンの登録作業も含めて楽しめるタイプの人とそうでない人とでamazonレビューの賛否も分かれている印象です。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコンを一つにまとめる」ことは実現できそうですが、価格の高さが気になります。
②GlamoのiRemocon WiFi IRM-03WLA
(画像はamazonのページから借用しました)
- 2011年7月から前身のiRemoconの発売を始めているIoTベンチャーのグラモ。NTTのフレッツと連携した商品(7月で販売は終了した模様)、HEMSとの連携など意欲的な取り組みが伝わる。
- プリセットなど対応家電の情報は見つからなかったが、リモコンの赤外線を本体に学習させることができる。
- 操作はスマホで行うので、遠隔からの操作も可能となる。また、本体には温度・湿度・照度のセンサーがあり、部屋の状況に合った遠隔操作ができる。
- amazonのレビューを見ると、拡張性に関する高評価の一方でリモコンの登録やスマホの操作画面作成の作業で手間取って低評価としているものも散見される。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」は「スマホ」を使って一つにまとめることはできます。こちらも価格の高さが気になります。
③ラトックシステムのスマート家電コントローラ REX-WFIREX2
(画像はamazonのページから借用しました)
- パソコン・スマホの周辺機器や個人・法人向けのIoTシステムを提供しているラトックシステム。スマート家電コントローラとして、昨年まで販売していたREX-WFIREX1の後継で今年の夏から販売開始したのが、REX-WFIREX2。
- プリセットされている対応家電も多く、特に、「自動掃除機ロボット」の大手5社に対応しているのはココだけ。(対応家電メーカーのリスト http://www.ratocsystems.com/products/subpage/smartphone/wfirex2_preset.html#rec)
- 操作はスマホで行うので、遠隔からの操作も可能となる。また、本体には温度・湿度・照度のセンサーがあり、部屋の状況に合った遠隔操作ができる。
- タイマー機能、マクロ機能や、一つのスマホに登録したデータを複数のスマホに受渡しするなどの使い勝手のよい工夫も見られる。
- amazonのレビューを見ると、操作性の良さを中心とした高評価がある一方、リモコンの登録の不具合などで低評価としているレビューも見られる。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」は「スマホ」を使って一つにまとめることはできます。1万円を切る価格は高評価ですが、登録の不具合のレビューが気になります。
④LinkJapanのeRemote mini
(画像はamazonのページから借用しました)
- 元々は海外で販売されていて、このminiの他にもいくつかの機種があり、国内版はLinkJapanが取り扱っている模様。
- 対応家電に関する情報がないが、リモコンの赤外線を学習させることでリモコンを一つにまとめられそう。レビューで「自動掃除機ロボットの登録もできた」とのコメントがあったので、掃除機も対応可能と思われる。
- 操作はスマホで行うので、遠隔からの操作も可能。ただし、室内環境を把握するセンサーはついていない。miniとe Sensor(9,800円)の組み合わせ、あるいは上位機種のRJ3(9,350円)にすることで室内の温度・湿度などの状況確認が可能になる。
- レビューを見ると高評価の数も多い一方で、登録ができない、アプリが使いにくい等の低評価のコメントも散見される。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」は「スマホ」を使って一つにまとめることはできます。低価格は魅力的な一方で、低評価のレビューも気になります。
以上4つの比較表はこちらです。
この4つは、いずれも私の実現したい「「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコンを一つにまとめる」ことができます。もう一つの基準「価格が安い」ことを考えれば、順当に④LinkJapanのeRemote miniを選ぶところです。
ところが、この原稿を書き始めた夏頃とは状況が変わってきました。
実は、もう1つ違うトレンドで私の目的が達成できそうという情報に接したからです。今話題のAIスピーカーです。
まだ発売直後、あるいは発売開始直前といった状況ですが、先ほどの4機種と同じ基準で比較分析をしてみました。
3.最近話題のAIスピーカーも可能性があるかも?
⑤LINEのClova WAVE
(画像はamazonのページから借用しました)
- Clovaアプリを経由して、LINE Musicの音楽再生ができて、音声リモコンで家電を操作できて天気予報やニュースがわかって、LINEも送ることができるAIスピーカー。
- 操作できる家電についての詳細情報は見つからないが、デモ等の情報を見る限り、各メーカーのテレビには対応しそう。amazonのレビューを見ると、照明やエアコンの操作については実装できていないと思われる。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」は、現段階では一つにまとめることは難しそう。ただし、音声で操作ができるというのは何よりも魅力的。しかもLINE Musicを1年間聴き放題というのも食指を動かしたくなる要因になる。
⑥GoogleのGoogle Home
(画像はyahooショッピングのページから借用しました)
- OK Googleと話しかけると、音楽再生ができて、音声リモコンで家電を操作できてGoogleや連動する各アプリの情報などで応えてくれる。KDDIのau HOME,イッツコムのインテリジェントホーム,ダイワハウスなど各種スマートホームサービスへの対応を予定している。
- アプリとパートナーの情報が充実していて拡張の可能性を感じさせる。
- テレビについては、ChlomecastでYoutubeやNetflixなどのネット動画を見る時に使える。現段階では照明はwifi対応のフィリップスの照明、掃除機はwifi対応のルンバなどに限られている模様だが、商品ページを見る限り今後さらに広がる可能性を感じさせる。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」は、現段階では一つにまとめることは難しそう。特にテレビはGoogle系のネット動画ありきになりそうなので、家電のコントロールという観点では厳しい印象。ただし、スマホのgoogleアプリで定評のある音声操作を家で楽しめるのは魅力的だと思う。
⑦AmazonのAmazon Echo
(画像はamazonのページから借用しました)
- 日本発売は11月8日。
- 米国本国での情報に基づけば、話しかけるだけでニュースやKindle書籍の読み上げから様々な情報を音声で提供できる。
- amazonの注文履歴からの再注文などもできる。
- 家電の操作も可能。
- オンキョーのVC-FLX1(http://www.jp.onkyo.com/ai/ )をはじめとして、核となるamazonのAIアレクサを使ったサードバーティの商品の展開もある。
今回の私の評価基準で見ると?
- 私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコン」になるかどうかは、現段階では不明だが、可能性は高そう。
3つを比較してみました。
4.まとめ
「引越しで増える家電のリモコンを一つにまとめたい」という、それだけの要望のために解決の手段を調べてみました。
前半の①②③④を中心として、「家電のリモコンを一つにまとめる手段」はあります。中でも、④LinkJapanのeRemote miniは目的を満たして価格も安いので、選んでよさそうです。
しかし、今話題のAIスピーカーについて調べてみると、家電操作も対応している機種もありました。今後「照明系やエアコン系操作の実装」が進むのであれば⑤LINEのClova WAVEも選択肢の一つになります。
当初は、すぐにでも④eRemote miniを購入して、引き続きレビューを書こうと思っていましたが、AIスピーカーの趨勢について、もうしばらくウォッチを続けたいと思います。
【11月10日追記】
ビッグカメラで⑥Google homeについて聞いてきました。
店員さんの説明によるとこんな感じ。
・家電の操作については現段階ではフィリップスの照明など限られている
・google homeには赤外線センサーがないので、エアコンやテレビの赤外線リモコンを学習する機能はない
・ただし、iTSCOMが提供する「インテリジェントホーム」との連携で赤外線リモコン家電との連携は可能
とのこと。インテリジェントホームのパンフをいただきました。
ドア窓センサー、家電コントローラーは、ゲートウェイなどがセットになって、月額1,480円で遠隔操作ができるサービスのようです。
よく見ると家電コントローラーは候補に挙げた②GlamoのiRemoconですね。
うーん、Google homeを買って、さらに月額費用を掛ける必要がありそうです。
私の目指す「テレビ系・照明系・空調系などの家電のリモコンを一つにまとめる」には随分と過剰な仕様で割高な価格になりそうです。
この界隈の動きは、いろいろとありそうなので引き続きウォッチを続けます。