深夜の騒音、いやがらせ~私はこれで引っ越しました

ジャーナリストK氏の引越し体験記。その1

『蟹は祭だ!』では自腹で蟹食べまくってレポートしてるけど、引越しとなるとそうはいかない。友達のライターにお願いして、いろんな引越し体験レポートを書いてもらってます。さまざまな引越し経験談から『得する引越し』ならではの教訓を学びたい!

隣の部屋の住人は……?

隣接する部屋の騒音で引っ越したことが、2回ある。2回ともかなり厳しい環境だったので、引っ越し先が決まった時には精神的にものすごく落ち着いたのを覚えている。心の底から「ホッ」としたのだ。いや、マジで。

ここでは、とくに酷かった一度目の引っ越しのことを紹介したい。都会のジャングルに牙をむかれた、というほどではないけども、まあ、読んでみてほしい。

写真はイメージです

そのアパートは小さな商店街の真ん中で、正面にはラーメン屋があった。

余談だけど、食べ物屋さんの向かいというのは、臭いに敏感な人は気をつけた方がいい。

毎日、閉店後の深夜に業者が生ゴミを収集にくるのだが、普通のトラックの荷台に生ゴミを貯めているだけでカバーもなにもしてないので、けっこうな臭気が漂ってくるのだ。夏はなかなかである。

それはまあ、窓を閉めていれば我慢できる程度だったのだけど、問題は隣の部屋だった。「いつ何をされるかわからない」という重圧に負けそうだった。ストーカー被害ではないが、ストーカーされる人の気持ちが少し、わかるような気がした。

深夜の騒音に始まり、嫌がらせが加味されていたからだ。

アパートはひどい安普請で、階段、廊下ともに、歩くと「ドスン、ドスン」という音が大きく響いた。

当然、部屋の壁も薄い。この時は急いで引っ越し先の部屋を決めたのだが、うかつだった。

それでも引っ越してしばらくは、静かに過ごせた。

あの事件が、いつから始まったのか、今はもう覚えてない。

いつからか、隣から大音量の音楽が聞こえてくるようになったのだった。聞こえてきたのはいつも、渡辺美里と中島みゆきだった。他に聞く曲はないのか? とも思ったが、それだけだった。

いや、べつに渡辺美里が嫌いなわけではない。カラオケで歌っていたこともある。中島みゆきは尊敬すらしている。でも、夜中に部屋で原稿を書いているときに大音量で聴く、いや、聞かされる音楽ではなかった。

中島みゆき『ファイト』のイメージです

そんなことが数日おきに続くので、思いあまって隣のドアをノックした。隣家に苦情を言うなど、自分の人生で初めてのことだ。

出てきたのは若い男性だった。

声には出して言われてはいないが、明らかに、「うっせえな」という顔をしていた。

なにはともあれ事情を説明して、とにかくもう少し音量を下げてくれるよう、柔らかくお願いした。

そのときは、それでおさまった。

翌日、仕事から帰ってカギをあけようとしたら、鍵穴に透明なものが詰まっていた。

木工用ボンドだった。

小学生のときに、学校の机に穴をあけてゴルフゲームみたいなことをしていたら、先生に怒られて穴を木工用ボンドで埋めたことがある。それと同じヤツだった。

金属に木工用ボンドを詰めても簡単にとれるので、とくに問題はない。ないんだけども、怖かった。へたに関わると、何をされるかわからないと思った。

それからも、毎日ではないけども、深夜の音楽が続くので自分の部屋にいるときは何も聞いていなくてもヘッドホンをするようになった。聞こえてくるのは相変わらず渡辺美里か中島みゆきで、何度か、夜の営みの声も混じっていた。

夜中に痴話げんかをしているような怒鳴り声が聞こえ、外でガラスが割れる音がしたこともあった。怒って道路に食器を投げているようだった。

ワイルドだった。

あるとき、天気がよかったので窓を開けて風を通しながら、何気なく下の道路を見たら、隣の住人の男性が笑顔で、見知らぬ男性と仲良く歩いているのが見えた。見知らぬ男性は、白っぽいシースルーのベストにサスペンダーの黒のレザーパンツという出で立ちだった。

ぼくが引っ越したのは、それからまもなくのことだった。

引っ越しが済んで、後日、管理人さんにカギを返しにいくと、申し訳なさそうな表情で、隣の住人も引っ越しをしたことを教えてくれた。ぼくのすぐ後だったらしい。

管理人さんの話では、隣の引っ越し後に部屋を確認に行くと、台所と部屋を仕切る引き戸に格子状に嵌め込んだガラスは粉々になり、押し入れの扉のふすまも破れ、部屋の中は荒れ放題だったという。

「あれ以上、文句いわないでよかった」と思った。

引っ越してよかったと、心の底からホッとした。

文/ジャーナリストK

学ぶべき教訓

引っ越し先を決めるときには、近隣住民の様子も探りを入れておくべき

何事も、あわてて決めるとろくな事がないってことを教えてくれるエピソード。引越しする前には、きちんと情報収集することが大切だよな、と。『引越しラクっとNAVI』っていうサービスのウェブサイトには、「引越し完全マニュアル」という、誰でも引越しの達人になれる情報コーナーがある。要チェック!


引越しを考えたら、このサイトでしっかり情報収集するのがオススメです!

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