自分でレンタカーを借りて引越し!その危険な落とし穴全部教えます

たくさんのリスク、出費があることをご存知ですか?実は業者に頼んだ方が割安で楽かもしれませんよ?

はじめに

こいつに頼むんじゃなかったw

この記事を読んでいらっしゃる方は、引越し費用をできる限り節約したいと考えていらっしゃるでしょう。
確かに自分で引越しをすれば安く上がりますし、それ以外にも自分で引っ越すメリットはあります。

しかし、当然ながらデメリットは多くあります。安く上がるということはそれだけのデメリットの対価なのです。
気が付きにくい落とし穴もあります。

ここでは自分で引越すメリット・デメリットの詳細と、デメリットを回避するためにはどうすればいいかを詳しく説明します。後悔しない準備のために役立てることができます。
またこれを読んで自信がなくなったのであれば無理をせず引越し業者に依頼することをお勧めします。

1.自分で引越すメリット・デメリット

1-1.メリット・デメリットの比較表

メリット・デメリットの概略をつかむための比較表をまず載せてみます。

自分で引越す 業者に依頼する 自分で引越す場合の詳細
費用 〇~×× × アクシデントがあると高くつく
労力 × 労力がかかる
繁忙期での対応 繁忙期だと予約が取れない・高いことがある
段取りのリスク × 予定日に終わらないリスク
荷物の破損 × 破損の危険が高くかつ保証がない
建物の破損 × 破損の危険が高くかつ保証がない
車両の破損 × 荷物の積み下ろしで破損することが多い
交通事故のリスク × 慣れない車なので事故のリスクが高い
人間関係のリスク 友人関係の悪化の危険がある

自分で引越す場合にはここにある様々なリスクがあることがわかります。
これだけでも自分で引越しをするということは大変なことだとお分かりいただけたかと思います。

自分で引越す最大のメリットは費用を節約できることですが、しかし費用についての項目が〇~××と幅があることがわかるでしょう。
業者に依頼するより高くなる場合があるのです。その理由はその下にある破損やリスクにあります。せっかく苦労して費用を節約しても事故などを起こしたら高くついたりします。
例えば、冷蔵庫をアパートの階段を使って動かした場合にひっくり返してしまった。といった場合です。冷蔵庫は当然壊れますし、アパートの共有部分を破損させて請求が来たり、誰かがけがをして賠償が発生したり、といったことが考えられるわけです。

では具体的なリスクやそれを避ける方法について詳しくみていきましょう。

1-2.自分で引越した方がいい場合

下記のすべてを満たすようなケースでは自分で引越すリスクが少ないためにお勧めできます。

  1. 大型の家具・家電がない、あるいは捨ててもいい
  2. 移動距離が短い(往復1時間程度まで)
  3. 階段の上げ下ろし作業がない
  4. 人手は十分に確保できる
  5. 自動車の運転に慣れた人が確保できる
  6. 荷物の量が少ない

1つでもこれに該当しない場合はリスクがあり、危険を伴います。
記事を熟読の上、慎重に引っ越し作業を行うことをお勧めします。

2.自分で引越し実際いくらかかるのか?

実際どれだけの費用がかかるのでしょうか。

  • 単身者・夫婦
  • 近隣・遠隔地

と分けて考えてみます。
子供もいる家族の引越しの場合は荷物が多く、自分で引越しすることは現実的には非常に難しいので除きます。
また、近隣と遠隔地では大きく費用が変わってきます。
といったわけで上記のように分けてみます。
そうすると4パターンのケースが想定されることになるので、モデルケースを4つ想定して計算してみます。

※レンタカー費用はいずれもニッポンレンタカーでの金額を基にしました。

2-1.単身者・近隣のケース:42,408円

内訳

  1. レンタカー代金
    16,308円(2トントラック 12時間レンタル)
  2. 段ボール代金
    1,500円(10箱)
  3. 養生資材
    2,000円(壁面、床などに貼る段ボール、養生テープ)
  4. ハンガーボックス(スーツをしわにならずに吊るして運ぶ段ボール箱)
    2,600円(2箱)
  5. 手伝ってくれた人への謝礼
    20,000円(2名)

2-2.夫婦・近隣のケース:58,008円

内訳

  1. レンタカー代金
    16,308円(2トンロングトラック 12時間レンタル)
  2. 段ボール代金
    4,500円(30箱)
  3. 養生資材
    2,000円(壁面、床などに貼る段ボール、養生テープ)
  4. ハンガーボックス(スーツをしわにならずに吊るして運ぶ段ボール箱)
    5,200円(4箱)
  5. 手伝ってくれた人への謝礼
    30,000円(3名)

2-3.単身者・遠距離(東京→大阪)のケース:162,868円

内訳

  1. トラックレンタカー代金
    15,768円(2トントラック 24時間レンタル)
  2. 普通乗用車レンタカー料金
    8,208円(24時間レンタル)
    乗り捨て料金 73,000円(2台分)
  3. 高速通行料+ガソリン代
    約48,000円(2台分)
  4. 段ボール代金
    1,500円(10箱)
  5. 養生資材
    2,000円(壁面、床などに貼る段ボール、養生テープ)
  6. ハンガーボックス(スーツをしわにならずに吊るして運ぶ段ボール箱)
    2,600円(2箱)
  7. 手伝ってくれた人への謝礼
    20,000円(2名)

遠距離になるとレンタカーが2台必要になります。トラックでは全員乗れないため別途乗用車を用意する必要があります。
また、東京で借りたレンタカーを大阪で返却する場合は、回送しないといけないため乗り捨て料金がかかります。これがかなり高くつきます。
洋服類といったものだけ宅急便で送って、大型の家財道具はすべて買いなおしたほうが安いかもしれません。

2-4.夫婦・遠距離(東京→大阪)のケース:195,856円

内訳

  1. トラックレンタカー代金
    24,948円(2トンロングトラック 24時間レンタル)
  2. 普通乗用車レンタカー料金
    8,208円(24時間レンタル)
  3. 乗り捨て料金
    73,000円(2台分)
  4. 高速通行料+ガソリン代
    約48,000円(2台分)
  5. 段ボール代金
    4,500円(30箱)
  6. 養生資材
    2,000円(壁面、床などに貼る段ボール、養生テープ)
  7. ハンガーボックス(スーツをしわにならずに吊るして運ぶ段ボール箱)
    5,200円(4箱)
  8. 手伝ってくれた人への謝礼
    30,000円(3名)

2-3.と同様にレンタカーが2台必要になり、乗り捨て料金がかかります。
あと、遠距離の場合には重大なリスクがあります。

積みきれなかった場合どうにもならなくなるのです。
近距離であればピストン輸送すれば何とでもなりますが、東京大阪を1日で2往復するわけにはいかないでしょう。
積みきれない場合のリスクを考える必要があります。

2-5.まとめてみると

遠距離になるといきなり料金が高くなることがわかると思います。
また、積みきれなかった場合のリスクを考えると、お勧めしにくいです。
実際に見積もりを取ってみるとわかりますが、遠距離の場合は引越し業者に依頼したほうが安くなるケースも多くあります。
見積もりを取り上記の金額感と比較して考えることをお勧めします。

3.どれくらいの大きさのレンタカーを借りればいいか

自分でトラックを持っている、友人が貸してくれるというのであれば問題はないでしょう。しかし、そんなケースはめったにないでしょう。
ほとんどの方は自分でトラックをレンタカーで借りることになりますが、ではどの大きさを選べばいいのでしょうか。

3-1.免許によって乗れるトラックのサイズは変わる

普通免許でもトラックを運転することは認められています。
しかし、免許を取得した時期によって最大積載量の制限が変わってきます。

平成19年6月以前に免許を取得した人は最大積載量5トン未満までのトラックを運転することができます。4トントラックはかなり大きいのですが、こんなトラックでも制度上は運転できるのです。それ以降に免許を取った方は3トン未満となります。

3-2.実際は4トンを運転することはお勧めしない

制度上認められていても、トラックに乗ったことのない人が4トン車を運転することは非常に危険です。普通自動車と4トン車は別の乗り物と考えた方がいいでしょう。
特に4トンは普通乗用車にはないエアブレーキがあったり、内輪差が非常に大きかったり、横幅もだいぶ変わってくるといった違いがあります。

トラックに乗ったことのない人であれば2トン以下にするのがお勧めです。2トンでも内輪差や死角はかなり大きく、初めて乗ってみるとまごつくでしょう。

3-3.荷物の量とトラックのサイズ

荷物の量から必要なトラックのサイズを正確に見積もることは非常に難しいです。プロの引っ越し業者でも見積もりを間違えて、積みきれないという間違いを起こします。
なので、以下はあくまで目安と考えていただき、少しでも不安があれば大きいサイズにするか、ピストン輸送することを検討してください。

3-3-1.荷物が1畳半程度にすべて収まる:軽トラックまたはバン

ダイハツハイゼット
軽トラックの例:ダイハツハイゼット(ダイハツのWebサイトより引用)

トヨタハイエース

バンの例:トヨタハイエース(トヨタのWebサイトより引用)

こんな人が大体当てはまります。

  • 家具・大型家電の輸送がない
  • 実家から初めて独立する場合
  • 学生の引越し

ただし以下のような物品が一つでもあったら軽トラックやバンでの引越しは避けた方が無難です。

  • ソファー
  • 折り畳み・解体できない机
  • 折り畳み・解体できないベッド
  • その他高さが120cm以上の家具
  • 単身者向けではない冷蔵庫
  • ドラム式洗濯機

一見するとバンの方が荷崩れしなくて良さそうですが、軽トラックの方がロープで左右から縛ることができるので、荷崩れで壊したりする危険が少ないです。
また、左右からも積み下ろしができるので圧倒的に楽なのでお勧めです。

きちんと縛らないと道路に荷物をぶちまけてしまうことがあるので、縛り方はよく見て覚えましょう。

緩まない縛り方として万力結びという結び方があります。この動画がわかりやすいので参考にしてください。
それでも不安でしたら、バンを借りた方が無難ですが左右から固定することが難しいです。きっちり詰めるなどして動かないように配慮した上でゆっくり運転しましょう。

3-3-2.およそ3畳程度にすべて収まる:2トントラック

こんな人が大体当てはまります。

  • 家具・家電が一通りそろっている単身者
  • 荷物が少ない夫婦二人暮らし

3-3-3.およそ4畳半程度にすべて収まる:2トンロング

こんな人が大体当てはまります。

  • 家具・家電が一通りそろっており、荷物が多い単身者
  • 荷物が比較的少ない夫婦二人暮らし

普通の2トンよりも1メートル20cm程度荷台が長いです。この差が大きいのです。

2トントラックでも、2トンと2トンロングといわれる2つのタイプがあります。
2トンロングは2トンよりも大きいため、積載量としてはだいぶ変わってきます。

普通に運転できるサイズの上限は2トンロングだと考えられます。2トンロングで積みきれない場合はサイズを大きくするのではなく、回数を増やしてピストン輸送しましょう。
また、道路が狭い場合などは取り回しが難しいので、2トンロングではなく2トンにとどめておいたほうが無難です。

4.レンタカーはどこで借りれば安いのか

レンタカー料金そのものはどこで借りてもそれほど大きく変わりません。
それよりも借りる営業所、返す営業所が近くにあるかといった条件が重要です。

5.運転手を誰かに依頼することはできる?

もし、知り合いで運転を頼める人がいない場合、誰かに運転をお願いしたいということになるでしょう。
そのような場合にはドライバーレンタルというサービスもあります。

時間制で利用できるドライバーも一緒に借りられるレンタカーのサービスです。
レントラ便というサービスがありますが、このようなサービスを検討してみてはいかがでしょうか。
費用としてはすべて自分で引越しを行う場合と、引越し業者に頼む場合の中間ぐらいになります。

6.レンタカー以外にかかる費用

6-1.資材

6-1-1.段ボールの購入費

  1. 普通の段ボール
    引越し業者に依頼すると段ボールはもらえます。
    しかし、当然のことながら自分で引越しする場合は段ボールは調達しなくてはなりません。
    スーパーやコンビニなどで段ボールはもらえたりしますので、引越し前に計画的に少しずつためていけば買わないで済みます。しかし、Amazon.comなどで購入してしまうのがお勧めです。
    大体ひと箱200円ぐらいです。単身者なら10箱、夫婦二人なら30箱ぐらいが目安です。

    購入のメリットはすべて大きさが揃っていることです。荷物をトラックに積み込む際に同じ大きさなので、効率よく詰めこむことができ、かつ荷崩れにしくいです。
  2. ハンガーボックス
    スーツなどクローゼットで吊るしている洋服を運ぶ場合には必要です。
    引越し業者に依頼する場合はハンガーボックスは借りられますので不要なのですが、自分で引越す場合には借りられないので買う必要があります。

    引越し業者で借りる場合は樹脂製の何度も使えるものを貸してくれますが、自分で調達する場合は段ボール製の使い捨てのものを購入します。
    これは横幅がおよそ45㎝なので、90㎝幅のクローゼットなら2箱必要です。

6-1-2.忘れがちな養生部材

  1. プチプチ

    パソコンなどデリケートな製品の壊れやすいものの表面を巻いたりします。
  2. ガムテープ

    段ボールに封をしたり、冷蔵庫などが開かないようにドアに貼ったり、運んでいる最中に廊下、壁に傷がつかないように段ボールを貼り付けたりと、非常に多くの使い道があります。
    きれいにはがれて、かつ粘着力が強力なものを選びましょう。こちらにあげたダイヤテックスのパイオランクロスはプロの引越しでもよく使われているものです。
    きれいにはがれ、粘着力が強く、ハサミがなくても手でまっすぐに切ることができ、テープの上から油性ペンで書くこともできる便利なテープです。ちなみに私はこれを手で切った時のビリビリっという感触が結構好きです。
  3. 布団袋

    布団が汚れる危険性をなくしたいのであれば布団の組数だけ必要です。特に引越し日に雨が降る場合には必須と考えてよいでしょう。

6-2.交通費

車を動かすためには当然燃料が必要ですし、高速道路を使う場合には高速代も必要です。
また、手伝いに来てくれる人にも交通費がかかるかもしれません。

6-3.謝礼

1人につき1万円ぐらいでしょう。
しかし、意外にこの費用は大きいものです。
一人の引越しであれば引越し業者に依頼しても、5万円ぐらいであがってしまうこともあります。
2人に1万円ずつ払うことを考えると、業者に頼んだ方が安く済むことが多くなるわけです。

謝礼だけではなく引越しが終わった後で、焼き肉でもふるまったりするとさらに謝礼の額が膨らみますしね。

6-4.家具・家電はすべて購入しなおした方がいいケースも

家具、家電、自転車などを輸送しなければ宅急便だけで引越しができます。
引越しの機会に買いなおすというのは1つの手です。

古くなった家具・家電の引き取りの問題はありますが、リサイクル業者に引き取ってもらう。あるいは粗大ゴミに出す方法もあります。
新天地で新しい家財道具で、心機一転新しい暮らしを始めるのも悪くはないでしょう。

7.自分で行う引越しその落とし穴

7-1.落とし穴リスト

自分で引越しには想像もしていなかった様々な落とし穴があります。
その中には致命的な結果につながるものも数多くあります。まずはリストでざっと概観します。このあと個々の項目について詳しく落とし穴を避ける方法を説明します。

  1.  荷物の積み降ろしに関する落とし穴
    1. 荷物が思ったより多く積みきれない
    2. 荷物が重たくて積めない
    3. 廊下、ドアの部分を大型家具・家電が通過できない
    4. 時間内に終わらない
    5. 人数が集まらない
  2. 荷物の汚損・破損・紛失
    1. 雨・雪による水濡れ
    2. 石油ストーブによる油汚れ
    3. 洗濯機・冷蔵庫による水濡れ
    4. 物理的衝撃による破損
    5. 家電製品の故障
    6. 手伝いの人による盗難
  3. 建物の汚損・破損
  4. レンタカーの汚損・破損・事故
    1. 家具などでこすって傷ができる
    2. 高架で天井をこすってしまうなど
    3. 灯油・水がこぼれる
    4. 洗濯機から水がこぼれる
    5. ペットの臭い・毛が付く
    6. タバコの臭いがつく
    7. 交通事故を起こす
    8. 操作ミスによる破損
    9. 給油種別を間違える
    10. パソコン:物理的故障

7-2.落とし穴の回避方法

1.荷物の積み降ろしに関する落とし穴

1)荷物が思ったより多く積みきれない

これは必ず発生するリスクです。引越し業者の営業担当でも、積載量の見積りを誤ることがあるぐらい難しいのです。
積みきれない可能性は常に念頭に置いておきましょう。

以下のいずれかまたは複数の回避策をあらかじめ考えておきましょう。

  • ピストン輸送する時間の余裕をとる。
  • 一回り大きい車両を手配する。
  • 遠距離の引越しでピストン輸送が難しい場合は、トラックには家具・家電・自転車などを大きな家財道具を先に積み込みます。積みきれない段ボールは宅急便で送れるようにしておきます。
    重い段ボールを優先して運び、軽い段ボールだけ残すようにしておけば宅急便代も最低限で済むでしょう。

2)荷物が重たくて積めない

これはよくあることです。

  • できる限り軽く・小さくする
    家具は分解できる場合は分解します。
    学習机などは棚の部分と机の部分が分解できるようになってるのが普通です。
    またタンスは引き出しをすべて抜いておくと非常に軽くなります。
    食器棚のような高い家具は上下に分割できるようになっていることも多いので分割しましょう。
  • 床を運ぶコツ
    毛布を床に敷き、毛布ごとひっぱることで運ぶ。
  • 階段やトラックに積むために持ち上げるコツ
    いろいろコツもあります。リサイクルエンジェルさんのブログにはこのあたりのコツがかいてあります。
    トラックの積み降ろしのみが不安であれば、パワーゲート付きのトラックを借りるという手はあります。パワーゲートとは、トラックの後ろの部分のふたが水平になって、エレベーターのように昇降する設備です。
    平成19年以前に普通自動車免許を取った人であれば、パワーゲート付きのトラックでも運転することができます。
    しかしながら、階段については「無理なものは無理」ということも考えておいた方がよいでしょう。
    ドラム式洗濯機、大型冷蔵庫、ピアノなどは個人で運ぶのは無理でしょう。万が一階段の輸送中にひっくり帰ったら大けがの原因になります。
    こういったものがある場合は引越し業者に依頼するのが無難です。
  • 距離を移動するためには台車を使う
    台車があれば楽です。レンタルサービスもありますので利用をするとよいでしょう。この折り畳み台車ですが耐貨重量150kgもあり強靭です。しかも4,000円を切る低価格なので、買ってしまうというのも手です。

3)廊下、ドアの部分を大型家具・家電が通過できない

これは意外によくあることです。
廊下の曲がり角や階段をソファーが通過できないといったケースです。不安であれば運びたいものと同じ大きさの紙を作り、通るかどうかあらかじめリハーサルするのが無難です。
リハーサルの際に注意すべき点としては、腕の太さを考慮に入れることです。下を持って運べるのであればいいのですが、横から手を回して運ばなければならない背の高い家具は腕の太さの分だけ余裕を見ておきましょう。
リハーサルをしてみて通らなさそうということがわかったら、自分で引越しをするのはあきらめるか、その荷物を運ぶのを断念するかしかありません。

4)時間内に終わらない

時間制限内で引越し作業が終わらないということはあり得ます。
これを避けるためにはとにかく事前準備が重要です。
それと、余分な段ボールや40リットルぐらいのビニール袋を用意しておくこと。
引越し当日まで使っているものが多数あったりとかして、荷造りが完璧にできない場合もよくあります。そんな場合でもとりあえず段ボールやビニール袋に放り込んでしまえば何とかなります。

5)人数が集まらない

お手伝いを予定していた人が病気などで来られなくなった。
ということはあり得ます。
引越し業者の場合であれば何とか人数をかき集めますが、自分で引っ越しする場合はそうもいかないわけです。
人数は多めにしておくに越したことはありません。

2.荷物の汚損・破損・紛失

1)雨・雪による水濡れ

ある程度濡れてしまうのは仕方がありません。
濡れてしまって問題があるものについては対処する必要があります。

  • 家電製品
    オーブントースターなどの小さ目な家電はビニール袋に入れます。
    パソコンやテレビなどのAV家電、電子レンジなどのビニール袋に入らない大きいものは、エアーパッキン(プチプチ)で覆ってガムテープで隙間なく密封します。
  • 衣類
    トラックから玄関までの距離がほんの少しであれば問題はありませんが、濡れる距離が長くなる場合は段ボールではなくビニール袋に入れた方が無難です。
  • 書籍
    小さ目の段ボールに入れて素早く運ぶのがよいです。書籍は重たいので、大きい段ボールに詰め込んでしまうと二人がかりでないと運べないという事態になりかねません
    小さ目の段ボールにしておけば、段ボールごとビニール袋に入れることもできるでしょう。

2)ファンヒーターや石油ストーブによる油汚れ

これは見落としがちなポイントです。
ファンヒーターや石油ストーブは灯油を燃やし切ったように見えても、実際は中にかなり多くの灯油が残っています。車で輸送すると振動によって油がこぼれ周囲が灯油だらけになってしまいます。
まずは空になるまで運転して完全に使い切りましょう。それでもかなりの灯油が残っています。輸送前に付属のスポイトがあれば吸い取ります。さらにタンクの給油口の部分に丸めたキッチンペーパーを詰めて、ガムテープで固定します。更にビニール袋で全体をすっぽり覆えば完璧です。

3)洗濯機・冷蔵庫による水濡れ

洗濯機の水を完全に抜く必要があります。そうしないと輸送中に周囲を水浸しにしてしまいます。
洗濯機の水抜きの方法は以下に詳しいのでご覧ください。

SHARP社WEBサイトより

冷蔵庫は前日には電源を切って霜を完全に落とし、水分をふき取っておきましょう。そうしないと輸送中に霜が溶けて周囲がビショビショになってしまいます。

4)物理的衝撃による破損

家具や家電ををぶつけて壊したり、傷をつけてしまうことはよくあります。
引越し業者の場合は、そうならないために大きな家財道具をすっぽり覆うクッション材を用意しています。

古い毛布があれば毛布でくるんで紐で巻く、またはガムテープで固定するといった方法もあります。

床、壁、階段に段ボールを貼り付けて保護しておくことも効果的です。

5)家電製品の故障

家電製品は衝撃と水分に弱いため下記の配慮をするのが基本です。

  • ぶつけないようにする。
  • 水分がかからないようにする。
  • 輸送中に落ちたり倒れないようにする

これを必ず行ってください。それにプラスして下記の家電製品には特別な配慮が必要です。

  • パソコン
    衝撃で壊れることがあります。
    しかも、他の家電と違って壊れた場合は機械そのものの損失ではなく、データが失われるのが大きいです。
    必ず引越し前にバックアップを取りましょう。私の場合は重要なデータはDropboxといったクラウド上に置くようにしておきます。こうしておけば引越しに限らずいつ何かがあっても大丈夫です。
    輸送はエアーパッキンで包んで丁寧に運びましょう。
  • ドラム洗濯機
    ドラム式洗濯機がある場合は前にも述べたようにとても重たいので、業者に頼むのが無難です。それでもあえて自分で引越しする場合には忘れてはいけないことがあります。
    ドラム式洗濯機はドラムを固定ねじで固定する必要があります。そうしないと輸送時の振動で故障してしまう可能性が高いのです。これは業者に頼む場合でも絶対に必要なことです。固定ねじは購入時には必ずあるはずなのですが、紛失してしまった場合はあらかじめ取り寄せておく必要があります。
  • テレビ
    必ずエアーパッキンで包んで運びます。
  • スピーカー
    表面の振動する部分は柔らかく簡単に破れてたりへこんでしまいます。

    この写真の丸い黒い部分がその部分です。ここには絶対に触れないようにしてください。左のスピーカーはカバーがかかっていますが、カバーも柔らかいので危険性は変わりありません。
  • レコードプレーヤー
    可動部分が多いため振動により破損する危険性が非常に高い家電製品です。
    株式会社エイブイさんのサイトに詳しい梱包の仕方が書いてあるので参考になさって下さい。
  • 冷蔵庫
    中身は必ず空にしておきましょう。引越しが近づいてきたら計画的にすべて食べきるようにします。
    それはともかく、冷蔵庫には固有の注意点があります。
    大きいため運ぶのがまずは難しいです。ぶつけないように細心の注意を払ってください。冷蔵庫そのものだけではなく廊下や階段が傷だらけになってしまうというケースもあります。
    不安であれば古毛布などで巻いて運びます。
    また、できる限り横にしないことが原則です。横にすると故障の原因になります。できる限り自動車で運搬している間も立てておくようにします。
    やむを得ず横にして運んだ場合は、引越し先に設置して1時間以上立てた状態にしてから電源を入れるようにします。

6)手伝いの人による盗難

これそのものが問題というよりは疑心暗鬼に陥ることがあることが問題です。
引越しの際は荷物をどこに収納したかわからなくなるのが普通です。その時に手伝いに来てくれた人に対して疑う気持ちが生まれてしまうかもしれません。そうなると引越しにかかわった人全員が不愉快になってしまいます。
これを防ぐためには通帳・印鑑・現金・宝石類などの貴重品は本人が必ず運ぶことです。

3.建物の汚損・破損

新築の家に引越しといった場合は、ちょっとした傷でもとてもがっかりすることになるでしょう。

そうではなくても、破損してしまうとやっぱり気分はよくありません。
また、共有部を破損させてしまうと、現状復元費用を求められることもあるでしょう。

アパートの階段で冷蔵庫を運ぶ際に、何とか上の階にあげたのはいいものの壁が傷だらけになった・・・、なんてこともある話です。
これを防ぐためには壁面や床を養生(表面を覆って保護)することです。

養生材にはレンタルもあります。購入してもあまり変わらない値段です。
しかし、使い終わった後処分するのが面倒ですし、もったいないのでレンタルするのがよいでしょう。

養生が必要な個所は以下の通りです。

  • エレベーターのかごの床と壁面全面
  • エレベーターの入口
  • 搬入経路の床全面
  • 玄関ドア・玄関の床と平面全面
  • 廊下の曲がっている箇所の壁面
  • 階段の床・壁面の全面

その他、「ここはぶつかりそうだな」と思えるところには養生を行います。
養生材はかなりの量が必要になります。引越し元、引越し先の両方の分を用意しなければなりません。

4.レンタカーの汚損・破損・事故

レンタカーにはいくつかリスクがあることを覚えておきましょう。
交通事故は通常はレンタカー業者の加入している保険制度でまかなうことができます。しかし、保険の適用にならないケースが多くあるのです。

オリックスレンタカーのページから抜粋します。

・盗難によって生じた車両損害
・使用方法が劣悪なために生じた車体などの損傷や腐蝕の補修費
・操作ミスによる故障
・車内装備の損害

以上が引越しの際の固有のリスクといえそうです。
また、レンタカーは汚損や破損をした際に修理費用がかかるだけではありません。

ノンオペレーションチャージといって、修理期間はその車両が稼働できないことによる損害賠償も発生します。
ではこれらからどのようなリスクが想定されるか?を具体的に見てみましょう。

1)家具などでこすって傷ができる

輸送中に家具がこすれて傷ができたり、倒れて窓ガラスが割れたりすることがあります。
これらは保険の対象になりません。

2)高架で天井をこすってしまうなど

普段トラックに乗っていないとこういうことがあり得ます。
背の低いトンネルで天井をこすってしまったり、切り返しに失敗して塀と車体をぶつけるといったケースです。

安いレンタカー業者の場合だと、この種の自損事故は保険の適用外であることもあります。その際は、かなりの修理金額になる可能性があります。

  • 自損事故でも保険がおりるか?
  • 保険がおりる場合の自己負担額(例:5万円まではユーザーが負担し、それ以上の金額は保険でまかなう)はいくらか?
  • ノンオペレーションチャージはいくらか?

を確認しておき、保険料が高くてもいざというときに費用負担が少なくて済む契約にしておいたほうが安心です。慣れていない車、かつ車体が大きいのでこの種の自損事故は起こる可能性を常に考慮しておきましょう。

天井をこすってしまうってそんな馬鹿なことってないだろう?と思われがちですが、暗くなってくると時折あることです。トラックのプロの運転手でもたまにやらかすことです。
明るい間に移動するのが安全です。

3)灯油・水がこぼれる

特にやっかいなのがファンヒーターや石油ストーブからの灯油の漏れです。
クリーニング代金、ノンオペレーションチャージの両方がかかり、かなりの金額の請求になる可能性があります。
ファンヒーターや石油ストーブは前述の通り、灯油が漏れないように厳重に処理を行いましょう。

また、灯油のポリタンクのふたはきっちりしまっているか確認しましょう。
一見きっちりしまっているようでも、傾いてしめてしまっている場合があります。面倒でも一度キャップを外して丁寧にしめなおす方が安心です。そのうえでひっくり返らないようにきっちり左右から荷物で押さえて、かつポリ袋に入れて運びましょう。

灯油はにおいが残る可能性もあるので、こぼれないにしてもポリ袋に入れるべきです。

水がこぼれる原因の多くは冷蔵庫ですので、前述のような処理を必ず行います。
また、液体洗剤や調味料などはこぼれた場合に大変なことになる可能性があります。梱包前にふたをしっかりしめなおし、かつポリ袋に入れてから梱包します。

4)ペットの臭い・毛が付く

このような場合クリーニング料金、ノンオペレーションチャージの両方がかかる可能性があります。
小型犬や猫であればキャリーバッグに入れて一緒に移動しても大丈夫ですが、大型犬の場合はそうはいきません。

その場合は、ペット専門の輸送業者に依頼する必要があります。
ヤマトホームコンビニエンス社のペット輸送といったサービスを使った方がよいです。

5)タバコの臭いがつく

レンタカーには禁煙車と喫煙車があります。
禁煙車で煙草を吸うとやはりクリーニング料金、ノンオペレーションチャージの両方がかかる可能性があります。

6)交通事故を起こす

普段乗り慣れない車ですし、車体が大きいので事故を起こす可能性が非常に高いといえます。
リスクを減らすためにはできる限り小さい車を選ぶのがよいです。2トンロングはかなり大きく、普通の乗用車と全く乗車感覚が違います。
また、乗用車と違ってルームミラーがありませんので、後方確認が効かない部分があります。
1.5トンぐらいまでにとどめておくと、かなりリスクを減らすことができます。小さ目な車を借りて積みきれなかったらピストン輸送するのがお勧めです。
また、バックするときは同乗者に必ず降りて安全確認してもらいましょう。

7)操作ミスによる破損

これは私の経験談なのですが、トラックはギアの配置が違います。
乗用車は左上が1速ですが、トラックは左上がバックだったりします。
私はそれを知らずに、

「いくらアクセル踏んでも発進しないぞ?」

いくらアクセル踏んでも発進しないのでいったん車から降りてみたら、後ろの塀の部分につかえてしまっていて塀も、後部ゲートも傷だらけになってました。こんなこともあるのです。

あと、大きなトラックになると、エアーブレーキがあったりすることがあります。
いつもと同じようにブレーキを踏むと急ブレーキがかかります。これでパニックになってしまうかもしれません。

8)給油種別を間違える

トラックの多くは軽油です。
しかし、トラックであってもガソリンであることもあります。トラックだからということで軽油だと思い込んでいると危険です。
給油の種別を間違えると故障の原因になります。ガソリンのトラックに誤って軽油を入れてしまう場合は、やがて動かなくなってしまいます。その後全部燃料を抜き取って清掃するといった整備が必要になります。その逆はもっと大変で、エンジンに重大な損傷が起こり非常に大きな請求額になります。

必ず燃料の種別はレンタカーを借りる際に確認しましょう。

8.最後に

自分で引越しを行うのは非常にリスクがあるということがお分かりいただけたかと思います。
繰り返しになりますが、

  1. 大型の家具・家電がない、あるいは捨ててもいい
  2. 移動距離が短い(往復1時間程度まで)
  3. 階段の上げ下ろし作業がない
  4. 人手は十分に確保できる
  5. 自動車の運転に慣れた人が確保できる
  6. 荷物の量が少ない

この項目が1つでもあると、なぜリスクがあるかがお分かりいただけたと思います。
上記リスクがある場合は、できれば引越し業者に依頼するのが無難です。自分で行う場合は上記のリスクの考慮及び回避策を考え慎重に引越しの計画を作りましょう。

また、項目に当てはまらない場合でも、ここにある項目は重要なので頭に入れて実施することが望ましいです。

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